マトリクスとオールスパークについて

オールスパークとは、TFの"死後の世界"であり、"全てのスパークが一つになったもの"です。


複数存在する「マトリクス」
実は「G1」〜『ビーストマシーンズ』の世界では、複数の「マトリクス」が登場しています。オートボットの「指揮権のマトリクス」と、マキシマルのプロトフォームを生み出す「マトリクス」と呼ばれる施設、そしてマキシマル達のスパークが死後に辿り着くと考えられている"あの世(天国)"も「マトリクス」と呼ばれているようです。


指揮権のマトリクスとオールスパーク
指揮権のマトリクスとは、オートボットの指導者の証です。このマトリクスには歴代リーダーの記憶と英知が貯えられており、死したリーダーのスパークはマトリクスと一つになるとされています(ここで言うマトリクスとは、オールスパークのこと、という解釈もできますが)。最終的には"ユニクロンを破壊するための切り札"として機能させることが、このマトリクスとその継承システムを生み出した"何者か"の意図だったと思われます。

『TF』第69話にて、ロディマスプライムの中枢意識が旅したマトリクス内のサイバースペースは、歴代オートボット・リーダーが知覚した"記憶"によって構成された世界と思われます。"死したリーダーのスパークはマトリクスと一つになる"ため、ロディマスは過去のリーダー達と接触することができたわけですが、このことから、"死後の世界"である「オールスパーク」とも何らかの関連があるのかもしれません(指揮権のマトリクスには、オールスパークにアクセスする機能があった…?)。


指揮権のマトリクスとベクターシグマ
『TF』第97話にて、ベクターシグマの中に存在するアルファトライオンの精神と接触するため、オプティマスプライムは指揮権のマトリクスを「アクセスキー」として使用しています。このことから、指揮権のマトリクスとベクターシグマには、何らかの関連性があるものと思われます。恐らく、機械惑星サイバトロンを創造し、その中枢コンピューターであるベクターシグマを造った何者かと、マトリクスの継承システムを造った何者かは、同一人物と考えられます(プライマス…?)。


マトリクスとオールスパーク
マキシマル達プロトフォームTFが"死後の世界"として呼んでいる「マトリクス」と、「オールスパーク」は、ほぼ同一のものと考えられます。つまり、オールスパークの"現世"での呼び名が、「マトリクス」というわけです。TF達にとって"マトリクス"は神聖な意味合いを持つので、この名で呼ばれるようになったのかもしれません。


スパークについて
G1TFとプロトフォームTFのスパークは、『ビーストマシーンズ』を観る限りだと、その実体は同一のものなのかもしれません。劇中、マキシマルやプレダコンと、オートボットディセプティコンのスパークは、全て同等に扱われていますし。この4種族全てのスパークは、オールスパークから来て、再びそこに還るようです。

・その他のTFについても考えてみたいと思います。ジャンキオン一族の正体ですが、これは多分、サイバトロニアン戦争勃発後に故郷を旅立ったサイバトロニアンであり、恐らく本質的には「オートボット」だと思われます。彼らはゴミ捨て場惑星を新たな故郷とし、そこで独自の進化(ボディが破損してもすぐさま修復、など)を遂げたのだと考えられます(つまり、彼らはオートボットのスパークを持っています)。

・シャークティコンなのですが、こいつらはTFではなく、「ドローン」なのでは?と最近思ってます。スパークを宿すことができるのはセイバートロン星にあるベクター・シグマだけらしいので、クインテッサ星人があれほど大量のTF(スパーク=生命を持ったロボット)を製造できるとはとても思えませんし。それとも、シャークトロンとは、クインテッサ星人が独自に生み出した人工生命体なのでしょうか。

ユニクロンですが、彼は恐らく、スパークは持っていないでしょう。彼の超巨大なロボットボディに宿っているのは、「ユニクロンの本質」とも言うべき巨大な闇のエネルギー体だと思われます。全てのTFがスパークを持っているとは必ずしも言い切れないと思いますし(ユニクロンなど、特殊なTFもいるので)。そう言えば、『マイクロン伝説』登場のマイクロン種族は、「球形のスパーク」は持ってなくて、「デジタルエンティティ・フレーム(別名スパーク・フレーム)」と呼ばれる本質形態を持っていますね。

スタースクリームは不滅のミュータント・スパークを持ちますが、これは別の言い方をすれば、"オールスパークに帰還不能となったスパーク"とも言えます。なぜ彼だけが、このような異質な存在になってしまったのかは不明ですが、身体を破壊される前の記憶や人格、意識なども維持しているので、ある意味"永遠の生命"を得たことになります。生前(?)も魅力的なキャラクターでしたが、そんな彼が、このような特殊な存在に変貌してしまったというのは、なんとも面白いですね。


ヴォックとオールスパーク
ヴォックやオールスパーク(あとプライマス)の関係については、まだ判然としませんが、"ヴォック=オールスパーク"という解釈でいいのでしょうか…。ヴォックとオールスパークは映像的には異なる(巨大な星雲やスパークの集合体のような)姿をしていますが、それは"非物質的な存在"だから特定の姿を持たないだけで、異なった人格(?)を持っているように思えるのは、それらが"集合意識体"だから、なんでしょうか…?


造物主と被造物
ヴォックの前身である"スウォーム"は、G2TFの誕生と増殖によって生まれました。そのヴォックが、オールスパークとして時空を遡り、サイバトロン星とTFの創造に関与したというのは、なんとも不思議な感じがしますね(ただ、アニメシリーズと『G2』の世界は、それぞれ並行世界とも考えられますが)。実は似たようなことが「G1」でもありました。オプティマスプライムによって造られたエアリアルボット達が、過去に行きオライオン・パックスを助け、オプティマスの誕生に関わっていたりします。


ヴォックの本体
ヴォックについても補足です。ヴォックはエイリアンの正体として、骸骨のような不気味な姿で登場し、最終的にタランチュラスと共に爆発しましたが、実はあれはヴォックの微小な"分裂体"に過ぎません。この分裂体は破壊されてしまいましたが、ヴォックの"本体"には、何らの影響も及んでいないようです。ヴォックの本当の姿は、ヴォック・ネビュラの中心部に存在する"巨大なエネルギー的存在"と考えられます(これは"ヴォック=オールスパーク"という考え方にも繋がっています)。