『トランスフォーマー』 吹き替え版

映画、ちょっと前に吹き替え版も観てきました。一度観た映画で、内容も分かってるのに、かなり楽しめてビックリしました。やっぱ面白いです。以下感想やちょっと気になったことを書いていきます。「ネタバレ」を含むのでご注意ください。


メガトロンの声が加藤さんじゃないのは、まぁ仕方ないよね…って感じです。他のキャラも、コンボイをはじめ特に問題はなかったのですが、バンブルの声だけ、ちょっとガックリきました(汗)。外見が結構可愛い感じなので、もっと子供っぽい(?)声かと想像してたので…。G1の塩屋さんの声のイメージも強かったので、聞いた瞬間「え?…」と思いました。海外版のもこんな声質だったっけ…?


実は高木渉さんとチョーさんが吹き替えやるってので、ちょっと不安があったのですが、全然問題なかったですね。むしろ見直しました(笑)。日本語版『BW』での暴走ぶりで、正直あまり良い印象をもってなかったのですが…。特にチョーさんは、『SL』でもアルファQがちょっとウザかったのですが(好きだった人には申し訳ないけど…)、今回はシモンズのキャラのイメージに合っててかなり良かったと思います。


コンボイの「自由とは全ての生命体に与えられた権利だ」という台詞。パンフレットとかでは「知的生命」とか「知性体」ですが、映画では「生命体」だったような。これって、「知的生命」と「生命体」では全く違うと思うんですけど。「知的生命」は知性を持つ生命体の意味で、人間やTF達のことであり、動物などは含まれません。本来の意味としては、「知的生命」の方が適切だと思われます。小説の前日譚で、知性のないミミズっぽい生物を殺す描写がありますし、G1のアニメでも同様で、襲ってきたモンスターは殺しちゃってました(汗)。「全ての生命体」だと矛盾してしまいます…(記憶違いかもしれませんが)。


コンボイの「オートボット、出動」、つまり「サイバトロン戦士、出動!」があったのは嬉しかったですね。あと、"One shall stand, one shall fall."が「どちらかが倒れ、どちらかが残る」ではなく、「お前が死ぬか、私が死ぬかだメガトロン!」だったら、日本のファンには最高だったんですけどね(『ザ・ムービー』での名台詞)。


メガトロンの一人称は、やっぱ「俺様」か…。G1のイメージでは「ワシ」ですけどね(マイ伝とかでも…)。スタースクリームがメガトロンのことを「メガトロン様」と呼んでいたのは嬉しかったです。字幕版では「閣下」だったので(汗)。でも、その後の「またしくじりおったな」が「この愚か者めが」じゃなくて残念。あと、やっぱり吹き替えでも「ディセプティコン、攻撃せよ!」でした。ファンとしては「ディセプティコン、アターック!」と言ってほしかったです…。


"More than meets the eye!"が「見た目よりすごい」と「目に見える以上のもの」(だったっけ?)と統一されてなかったのが残念でした。前者は途中、サムがミカエラに対して言った台詞、後者はラスト、コンボイが人類を評して言った台詞です。個人的には「目に見える以上のもの」の方が日本語的に良いかなと思います。前者の台詞が「目に見える以上のもの」でも全然問題なかったのでは?"原語が同じだからいい"ってもんじゃないと思います。個人的には、こういう名言的な台詞は一字一句違わないでほしいです(名言なんだから…)。


字幕版と吹き替え版で、多少台詞が違うのは全然OKなのですが、有名な台詞というか、重要な部分だけは、統一してほしいなぁと思います(「閣下」と「メガトロン様」とか)。あと、日本のファンにとっては残念な翻訳が多い気がします…。こういうのって、タカラトミーの人はチェックとかしないのでしょうか?


もう一つ残念だったのが、一部吹き替え用字幕がなかった点です。バンブルが流す曲の訳や、私の乳歯の訳、バリケードのテールに書いてある「罪人を罰して服従をさせ…」の訳は字幕で出すべきだったと思います。英語が分からない人には演出が伝わらず、かなり不親切に感じました…。